伝説の宿 「おくかん」 奥神鍋スキー場

 1月の連休にスキー指導員の研修会があり、奥神鍋スキー場に宿泊する必要性に迫られた。ところが、数件の宿に電話をしても、やはり、すでに満室。奥神鍋周辺のほか集落の宿や、江原駅前のビジネスホテルには、連休中の空室も見つかったが、車の免許すら持っていない私にとっては、研修会中の日程(拘束時間)がわからないので、公共交通を利用しての、他の集落や、江原駅前からの通いは賢明でないと判断。奥神鍋には、宿の空室を紹介してくれるシステムがあることを知り、「おくかん」を紹介してもらいました(その日は「リッジやまた」が世話役をしていました)。
 「他の宿が満室の時に、余裕の空室」というのも、ちょっと気乗りがしなかったが、3日間の我慢と諦めて出発。初日、宿に到着したのは18時。本来なら夕食の時間だが、まだ、そのシーズンは一度も滑っていなかったので、研修会当日が初滑りという事態を避けるためナイターに出かけたかった。ダメモトで「ナイターを滑って、それから(21時過ぎから)の食事でも、いいですか?」と宿の御夫婦に訊くと、快く受け付けてくれた。
 食事の時間が遅れると嫌がる宿が多い中、実際、21時過ぎにスキーから戻って来ても、いやな顔もせず、業務的でもなく、夕食のすきやきを楽しませてくれた。「お客さんが、くつろいでいただければ……」の一言。そのあと、お風呂の時間もせかされることなく、食堂でテレビを見ていていました。
 ホスピタリティーの精神に欠ける旅館やホテルが多い中、3泊、非常に気持ちよく過ごせました。「正月は雪がなくても常連さんで、いっぱいになるんですよ」と宿の主人の北村武男さんはおっしゃっていました。地元のホームページでも「オーナーの人柄がにじみでた、味のある民宿です」と記されていますが、その表現に間違いはありません。自分のお気に入りの宿をインターネットで不特定多数の人に紹介するのは好きではないのですが、大正9年生まれの北村さんがいつまでも元気で、農業に、そして、民宿経営に励んでもらうためにも、もうちょっと民宿「おくかん」の存在を知ってもらいたくてペンを執ってみました。



民宿「おくかん」





宿の主 北村さん御夫妻


「おくかん」(閉業されました)(「奥神鍋荘」とは異なります)
住所:〒669-5377 兵庫県城崎郡日高町山田
電話:ホテルのように24時間体勢ではないので、深夜・早朝などの電話は控えましょう。
建物:典型的な山村型建築物。中は改装など手入れが十分にされていました。
食事:2食付。冬場の夕食は「かにすき」「すきやき」「やきにく」などです。お米や野菜は自家製のようでした。やきにくの肉で気づきましたが、非常に上質の肉を使っていました。
部屋の暖房:ひとつの部屋に、エアコンと石油ファンヒータがありました。(基本的にエアコンを使用します)
ふとん:シーツも毛布もきれいでした。上げ下げもセルフではありませんでした。
テレビ:部屋にテレビはありましたが、食堂の大型テレビを見てかまわないということでしたので、部屋のテレビは使いませんでした。
おふろ:シャワー2つあります。バスタブは小さいですが、風呂場は小奇麗にしてありました。
トイレ:水洗で、非常に手入れがされていました

そのほかの評判:
京都のYさん 「全国各地のスキー場巡りをしていますが、同じ宿には2回泊まることがありません。しかし、おくかんは別格です」
兵庫のTさん 「かにすきって、どこで食べても同じと思ってたんですよ。おくかんで泊まるまでは」

【残念なお知らせ】
 2007年の秋の終わり、冬支度の作業をしている時に、宿の御主人は大ケガをされてしまいました。幸い、年齢の割には順調に回復され、2008年の夏には1日だけ営業されたようですが、その後、民宿としての看板は下ろされたました。2016シーズン、ご夫婦とも奥神鍋で生活していらっしゃいます。奥様は非常にお元気です。ご長寿を心から祈念しております。


【ページ作成者追録】
 何度かこのページを削除しようかと迷ったことがありますが、ネットを検索して過去に泊まった「おくかん」や北村さん御夫妻を懐かしく思い出された方もいるようなので、掲載を継続いたします。
宿泊された御感想や、北村さん夫妻へのメッセージをお願いします。

おくかんの公式HPへ