このはなスキークラブ主催

2010年 第3回

SAJ公認 スキーバッジテスト リザルト



2010年5月2日
バッジテスト(1〜2級)とジュニアテスト(1〜2級:新検定方式)
検定会場:新潟県 関温泉スキー場(妙高市)
本部:関温泉 朝日屋旅館
受付:朝日屋旅館1Fロビー
受付時間:9:00〜9:30
バッジテスト事前講習:10:00〜12:00
ジュニアテスト事前講習:10:00〜12:00
バッジテスト検定:12:30〜
ジュニアテスト検定:12:30〜
合格発表:16:30


2010年5月3日
ジュニアテスト(1〜6級:タイムテスト)
検定会場:新潟県 関温泉スキー場(妙高市)
本部:関温泉 朝日屋旅館
受付:朝日屋旅館1Fロビー
受付時間:9:00〜9:30
事前講習:10:00〜12:00
タイム検定:12:00〜
合格発表:15:00

1級 性別 年齢 住 所 大回り
ナチュラル
小回り
ナチュラル
小回り
不整地
大回り
ナチュラル
フリー 合 計 合否
M・Y 55 京都市 71 70 70 70 70 351
H・I 59 神奈川県
大和市
69 70 70 69 70 348 ×
Y・S 35 島根県
安来市
70 69 69 70 70 348 ×
S・S 48 東京都
世田谷区
70 70 69 70 71 350
S・S 43 長野市 69 69 69 69 69 345 ×
D・M 12 長野市 70 70 70 70 70 350
T・M 13 長野市 70 70 70 70 70 350
H・H 40 三重県
津市
70 70 70 70 70 350
Y・Y 46 横浜市 70 69 70 69 70 348 ×
K・C 14 東京都
港区
69 69 70 69 70 347 ×
M・A 35 三重県
四日市市
68 67 68 68 68 339 ×
M・M 38 愛知県
豊田市
70 70 70 70 70 350

1級検定バーン
大回り ナチュラル レルヒ上部からレルヒ中間
小回り ナチュラル レルヒ中間からレルヒ下部
小回り 不整地 レルヒ上部からレルヒ中間
大回り ナチュラル レルヒ中間からレルヒ下部
フリー レルヒ上部から下部まで
天候 晴天
雪質 湿雪(足にまとわりつかない状態)
主任検定員 中野吉宏(このはなSC)
検定員 熊谷英彦(関温泉SC) 木崎敬之(このはなSC)
前走 山代雅美 (京都アマチュアSC)
スタート係 柳澤隆 (このはなSC)


2級 性別 年齢 住所 小回り 大回り フリー 合計 合否
Y・Y 29 東京都
世田谷区
64 66 65 195
K・T 31 静岡市 65 64 65 194 ×
R・Y 21 大阪府
堺市
64 63 64 191 ×

2級講習検定
検定員 熊谷英彦(関温泉SC)
講習検定バーン レルヒゲレンデ



ジュニアテスト 性別 年齢 住 所 小回り 大回り フリー 合計 タイム 希望級 判定
E・C 東京都
港区
69 69 70 208 ジュニア2級 バッジ3級
M・H 10 埼玉県
川口市
69 68 69 206 ジュニア1級 ×
M・M 10 東京都
立川市
69 68 68 205 ジュニア1級 バッジ3級
T・C 東京都
港区
64 64 128 ジュニア2級 ジュニア3級
Y・T 横浜市 34.85 ジュニア2級
M・H 10 埼玉県
川口市
32.68 ジュニア1級
Y・K 12 大阪府
吹田市
68.15 ジュニア4級
M・K 10 大阪府
吹田市
37.68 ジュニア3級
M・M 10 東京都
立川市
31.48 ジュニア1級

ジュニア1〜2級 講習内検定 検定員 熊谷英彦(関温泉SC)
講習検定バーン レルヒゲレンデ


ジュニアテスト タイムテスト
主任検定員・計時係 中野吉宏(このはなSC)
講習コーディネーター・セッター 熊谷英彦(関温泉SC)
インストラクター・タイムセッター 木崎敬之(このはなSC)
 インストラクター・計時係 阿部幸一(木島平SC)
インストラクター 山代雅美(京都アマチュアSC)
インストラクター 柳澤隆(このはなSC)
検定バーン レルヒゲレンデ 第二リフト跡
基準タイム 27.2秒 (木崎敬之:テクニカル)
1級換算標準タイム 32.6秒




2010GWバッジテストをふりかえって

 ここ数年、豪雪地帯と言われている妙高関温泉でもGWにスキーが出来ない年が増えています。2007年、2009年とGWの関温泉に雪はありませんでした。2007年のGWバッジテストは中止、2009年は志賀高原に会場を変更しての開催。2008年も1日遅れていたら中止になっていたかもというギリギリの積雪。今シーズンも決して豪雪とはいえなかったので、かなり開催が不安な状態でしたが、3月から4月上旬の異常な低温によって、どうにかGWまで雪がもちました。

 前日特別講習には14人の方に参加していただきました。徐々に受検者が増えてきていることを嬉しく感じます。今回は「1級班(中野)」「1級と2級の合同班(熊谷)」「ジュニア班(木崎)」の3班構成としました。「1級班」と「1級と2級の合同班」は受講者の人数の関係での分類です。
不合格体験なら誰にも負けない中野検定員 基礎・低速種目ならお任せください熊谷検定員 手取り足取り子供の目線に立って木崎検定員
 さて、今回の前日講習会とバッジテスト・ジュニアテスト検定会を通して感じたことを少し書きます。
 まず、バッジテストですが、志望級合格にほど遠い受講者の方は、ほとんどいらっしゃいませんでした。しかし、余裕で合格するだろうという方もいらっしゃいませんでした。大半の受講者は合否ライン上、求めている運動が出来たり出来なかったりという感じです。たとえば、中斜面で大回りしていただくとカービング要素で上手に滑れるのに、急斜面のパックされていない斜面になるとコントロール出来なくなってしまう(≒ずらす運動が的確に出来ない)という人がいました。逆に、雪国で生まれ育ち、子供さんが成長したのを機に、スキーを再開されたという方は、中斜面で大回りをしてもらうと、明らかに物足りない滑りだったものの、パックされていない急斜面では、そつなくスキーをコントロールして降りて来られました。結局、みなさん、ある程度滑れるものの、5種目検定していくうちに、1種目、2種目と不合格点を出して落として(取りこぼして)しまうというのが現実のようです。中には、緊張しすぎたのでしょう。前日講習の時に比べ、検定時にスキーの運動が見られなくなってしまった方もいらっしゃいました。小回りの場合、どの程度のリズムで、どんな弧を描いて降りてくるか、また、総合滑降の場合、どういった種目構成で降りてくるか、何も考えずにスタートするのではなく、きちんとスタート前に滑走プログラムを用意しておかなければなりません。また、前日講習中に気になったことですが、パラレルターン大回りなどは高度な圧のかけ方を(理論的に、あるいは、雪質のいい条件のもとで)習われていて、合格のためにはそれを使わなければならないという強迫観念に陥っているように思える方もいらっしゃいました。テクニカル・クラウン検定ならいざしらず、1級受検の場合は、雪質にあったもう少し楽な圧のかけ方で滑れば良いと思います。検定の時には凸凹斜面は使用しませんでしたが、前日講習では、十分に水分を含んだ雪で、スピードが出すぎることのない難易度の低い中斜面凸凹を滑ってもらいましたが、全体的に苦しい滑りでした。今回1級に合格された方は、確実に1級としての滑りが出来るように、これからも研鑽してください。また、1級不合格となった方も、本当にあと一歩のところにいます。検定時、確実に力が発揮できるように頑張ってください。

 東は埼玉、西は島根から長距離バスを乗り継いで受講受検していただき誠にありがとうございました。また、昨シーズンの志賀高原、今シーズン2月のハチ高原での「このはなバッジテスト」を受検された方で、遠路リベンジに来ていただいた方、過去に合格された方で懐かしく足を運んでいただいた方のことを思えば、指導員・検定員になって本当によかったと感謝の気持ちでいっぱいです。

 全員の受検者にバッジをお渡しすることはできませんでした。特に、前夜、一緒に楽しく食卓を囲んだ受検者の方にバッジをお渡しできなかったのは断腸の思いであります。
 私は準指導員に合格するまで7シーズンかかりました。子供たちのスキー指導に携わっている人間としてとして、資格を持っているかいないかの違いは大きく、悩んだ時期もありますが、そんな時、クラブ長に「受検して合格することも大切だが、それだけでなく、せっかく受検に行ったら、そこで仲間をつくったり、連盟の役員に顔を覚えてもらったりすることも大切なことだ」と教えられました。今となっては、不合格を何度も味わったことが逆にスキー本来の楽しさに気づくきっかけになったようにも思えます。不合格は決して「負」ではありません。検定会で一生懸命バッジを目指すことも大切にしたいと考えますが、一緒に楽しく食卓を囲めるような検定会になれば素敵だと考えています。
検定員は点数だけでなく、
減点項目もメモするようにしています。
2年ぶりの受検。身体も滑りも成長しました!
写真ではシーザス形状が出現していますが合格!
5種目滑るうちに取りこぼしてしまうTさん。
安定して滑走できれば合格間違いなし!


 次にジュニアテストについてレポートいたします。今回の関温泉でのジュニアテストは、今シーズンからの種目検定方式とポールテスト方式の両方を行ないました。今シーズンに入って3回目のジュニアテストでしたが、新検定方式(種目検定)のジュニアテストを担当した検定員は口々に皆「ジャッジが難しい」と漏らします。正月に行なったジュニアテストの時に、子供の滑りを見て、私が内心「ジャッジ難しいなぁ」と思った瞬間、隣でジャッジしていた淺田検定員が「ジャッジし辛いな」と漏らしたのには驚きました。何せ「ぜんざい検定員」と揶揄されている私から見て「ぜんざい検定員」の淺田検定員の発言です。ほかの検定員も特にジュニア検定では落とそうなんて気持ちで見ていないはずです。それでも、今シーズン3回のジュニア検定で新検定方式(種目検定)1級を受検されたのは7名で合格者1名です。合否判定審議にも至りませんでした。唯一、正月のジュニアテスト種目検定で1級合格した人は、小学生でしたが身長が170cmくらいあり、技術的にも一般バッジテストでも1級合格するのではと思うほど、明確で安定した滑りができていました。
 ゴールデンウイークのジュニアテストは2日に新検定方式(種目での検定)を行い、3日に旧検定方式(ポールでのタイムテスト)を行ないました。タイムテスト時の事前講習では、熊谷指導員のコーディネートで、中野、木崎の指導員以外に、サポーターの阿部(準指・C検)、柳澤(テクニカル)、山代(1級)がコーチとして加わり5受検者に5人のコーチという滑走レベル別の個人レッスンを展開しました。2人の方が新検定とタイムテストを両日に渡って受検されましたが、やはり子供たちにとっては、タイムテストの方が楽しかったのは一目瞭然でした。種目検定でいまひとつだった男の子は水を得た魚のごとくタイムを求め攻めましたし、今シーズン、種目検定で食傷気味になっていた女の子は「こんな楽しいスキーは初めて!」とリフトの上でコーチと会話に花を咲かせたみたいです。
ポールでは水を得た魚状態のMくん 久々の楽しいスキーでラップトップのMちゃん 「楽しく滑れた人、手をあげて!」
山代コーチまで、手をあげています!

 ジュニアテストの場合、どうしても親御さんが過熱気味という感は否めません。もちろん、そんな親御さんの気持ちも十分に理解できます。ただ、ジュニアテスト2級がダメでバッジテスト3級に合格した女の子は、バッジを家に持って帰って、お気に入りの洋服に付けて喜んでいた、と親御さんからメールをいただきました。また、保育園のお子さんでジュニアテスト5級相当の力だったのですが、年齢を考慮し、親御さんの同意を得て6級のバッジを渡した女の子は「1級、目指してがんばります!」と嬉しそうに言ってくれました。子供なんてそんなものなのです。(上の写真の合格発表前の「楽しく滑れた人、手をあげて」と聞いた時の、子供たちの手のあげ方に、満足度が表れているように思えます)

 上達・合格は目指すものの、それだけにとらわれることなく、講習・受検を通して仲間をつくっていく環境、スキーを一生楽しんでいくことのできる環境を、このはなスキークラブでは提供していきたいと考えています。

 最後になりましたが、ゴールデンウイークバッジテスト開催にあたり、ご協力・ご支援いただいた関温泉朝日屋旅館、株式会社妙高、叶屋食堂のみなさまに、心からお礼を申し上げます。

このはなスキークラブのバッジテスト日程

バッジテスト裏話

バッジテスト難易度